実際のところ地元就職ってどーなのよ？？とお思いの皆さん。
今回はそんな皆さんと同じ思いを持つ飛騨市の高校に通うリアル女子高生が、その「実際のところ」を飛騨市の市長さんに直接聞きに行っちゃいました。
知らないよりは知っていた方が良い！飛騨で働くことの魅力って？
既に来年（2017年）の進路が決まっている現役高校３年生と都竹淳也飛騨市市長による対談のはじまりはじまり。

Ｔ 都竹市長（以下、Ｔ）：今日はよろしくお願いします！まずは皆さんの出身と進路を教えてください。

Ｍ 無雁みき（以下、Ｍ）：古川町に住んでいます。来年から名古屋の調理専門学校に進学します。将来は、飛騨に戻ってきて調理の仕事に就きたいです。

Ｈ 平野怜奈（以下、Ｈ）：高山市の郊外に住んでいます。来年からは、地元高山のＪＡ岐阜厚生連看護専門学校に通います。祖母が亡くなるまで入院していた病院の看護師さんに憧れて、進路を決めました。

Ｙ 山下瑞樹（以下、Ｙ）：国府町に住んでいます。名古屋の保育士専門学校に行きます。

Ｕ 上野寧々（以下、Ｕ）：高山市上宝町出身です。卒業後は、名古屋で就職することが決まっています。夢はマーチャンダイザー（商品を仕入れて値段を決めて販売をする仕事）です。

Ｔ ありがとうございます。卒業まであと半年ですが、今、どんな気分ですか？

Ａ 全員（以下、Ａ）：学校が楽しいし、友達と離れたくないです！

Ｔ 来年の進路では、４人中３人が名古屋に出ることを決めているようですが、いつか、飛騨に戻ってきたいと思っていますか？

Ｍ 私は、飛騨に戻ってきて調理の仕事をしたいです。都会は、たまに遊びに行く程度でいいと思っています。

Ｕ 戻ってきたくないです。上宝にはやりたい仕事がないし。

Ｙ 自分がなりたい保育士の仕事は、都会に求人が沢山あるし、給料も高いから、都会で働きたいです。

Ｔ 都会は、確かに給料が高い仕事もあるけれど、生活費が高い。私も東京で一年間暮らしていましたが、家賃は2DKで10万円以上、駐車場代だけでも7万円くらいしたりします。飛騨では自分の畑で作れる野菜も、都会では高いお金を出して買わなければいけない。入ってくるお金も多いけれど、出ていくお金も多いから、実際に自由に使えるお金が多いわけではないですね。

Ｙ 確かに！その事深く考えてなかったかも。。。都竹市長は、岐阜市や東京、海外勤務を経て、飛騨市に戻ってきていますよね？なぜ戻ってこようと思ったのですか？

Ｔ やっぱり古川祭りが好きだからかな。大学進学で飛騨を出たけれど、いつかは戻ってきたいと思って、飛騨でも仕事がある国家公務員になりました。大学卒業後、岐阜県庁（岐阜市）に就職したけれど、心はいつも飛騨のことばかり。「市長にならんか」と、去年、声をかけてもらったときは、とても嬉しかったです。これが故郷に帰る最後のチャンスになるかもしれないと思い、帰ってきました。高校生の皆さんにとって、地元飛騨はどんなところですか？

Ｍ 飛騨市の人は、優しいなぁと思います。近所のおじいちゃん、おばあちゃんの人柄にほっとします。

Ｈ 飛騨には、遊べる場所やファミレスみたいな高校生が入りやすい店が少ないから、結局いつも高山へ行きます。せめて、飛騨古川の駅前にコンビニがほしいです。

Ｔ うんうん。「遊ぶ場所」としての飛騨。「働く場所」としての飛騨。不便に思うことや快適に思えるっ事って見方によって異なるね。

そこから飛騨で「働く」と言うことについて話題が広がり。。。

Ｔ 町の魅力って、世代によって違うよね。高校生時代は、平日の昼間は勉強をいっぱいして、それ以外の時間は友達と一緒にいる時間を大切にしたいから、遊ぶことが出来る都会的な場所が、魅力的に見えるのだと思います。
学校を出て働き始めると、遊びの質が変わります。仕事をした疲れた身体でにぎやかな町に行くと、余計に疲れて適わない、って。休日は、静かに家族と過ごしたり、気心の知れている昔からの友達と語りたくなります。
移住してきた人や、Ｕターンで帰ってきた人たちは、この町での暮らしを心地よいと言います。自然に囲まれている、休日は家族と過ごせる、夜は静かで暗い、地元の食べ物を食べられる、そういう生活を待っていたんだ、ってね。
コンビニやファミレスはないけれど、ないことに豊かさを感じています。

Ｕ 確かに！私たち学生の街に対する感じ方と、実際に「働く」事で感じる街の魅力は全然違うって考えた事なかったです。

Ｈ うん。実際働いて疲れたら家族が近くにいたり、静かだったりする方がゆっくり休めて良いかも！

Ｔ 今、高校生でいるうちに、この土地を良い土地だと思い込めとは言いませんが、見え方は年齢や立場で変化していくことをどこかで覚えていてください。ここはみなさんの故郷です。いつでも帰りを待っていますよ（笑）。

Ａ はい！（笑）

Ｔ 地元就職や外に出る事、どちらが良いという事ではありませんが、そうなった時の想定をしてみた場合、飛騨にある魅力が少しでも皆さんに伝えられたら嬉しく思います。

Ａ ありがとうございました！