2021.08.24

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「フキノトウ」【広報ひだ2018年3月号掲載】

日に日に日差しが春めいて来ましたね。

暖かい、そして薬草が取れる季節はすぐそこまで来ています。

雪解けに取れる山菜といえばまず思い浮かぶのはフキノトウでしょうか。あのほろ苦さは、春を感じさせてくれる大切な季節の食材ですね。

フキノトウは立派な薬草といえばそんなに驚かないでしょうか。でもトウが伸びて、山菜としての旬がすぎてからも美味しく活用できると言うと驚く人もいるのでしょう。

フキノトウ、実は冬の間も雪の下で芽を出しています。そのため、日当たりがよく雪解けの早い場所では早くに見つけることができます。

そのフキノトウ、フキになってからの茎よりは、葉やフキノトウの方が栄養価も高く、効能も数段上です。

そして、ほろ苦さのもとであるテルペン類には、咳を鎮め、痰を切る働きがあり、殺菌作用や解毒効果も知られています。そこから風邪、喘息、気管支炎、肺疾患などの咳を止め、熱を下げ、痰を除くといった効果があり、常に食べていれば風邪をひきにくくなって、呼吸器系が強くなります。

活用としては、そのまま刻んだり天ぷらにしても風味を感じて美味しいですね。

長期保存するには、フキノトウを小さく刻んで味噌と練り合わせ、アルミ箔で包んでオーブンで焼きます。そして瓶に入れて冷蔵庫で保管すると1年中好きな時に食べることができます。

また、トウが立って伸びてしまってもそこからも楽しむことができます。伸びた茎葉をキンピラにして食べてみてください。春先の芽とは違った味わいがまた美味しく、ご飯がすすみます。

フキノトウの効能を知るとますます雪解けが待ち遠しくなって来ますね。フキノトウが雪に耐え忍んで貯めた栄養を体に取り入れ、冬の間に体が消費したミネラルを補給しましょう。

村上光太郎「薬草を食べる」より

※ひだ森のめぐみでは、薬草の乾燥・粉末加工サービスを始めました。これを機会にぜひご利用ください。

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【お問い合わせ先】ひだ森のめぐみ 電話:0577-73-3400

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