2020.04.01

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「イタドリ」【広報ひだ2020年4月号掲載】

これから気温も上がって温かくなると、さまざまな薬草がどんどん伸び始めます。

今回はそんな中でイタドリをお伝えします。

イタドリは川原や丘など日当たりがよくて土が肥えたところでよく見かけます。

春から初夏にかけてまだ若いイタドリのタケノコ状から少し伸びた新芽や若葉、茎などを採取し、刻んでジューサーで絞るとジュースができます。イタドリは水分が多いので作りやすいでしょう。そしてこれを1日以上置くと、最初は緑だった液体は緑の部分が沈殿し、ほとんどの部分がピンク色の液体になります。このピンクのイタドリジュースを別の容器に入れて保存します。このイタドリジュース、冷蔵庫で保存するとなんと1年以上もちます。

飲むときはこの液をペットボトルに取り、少量のハチミツか砂糖で甘みをつけます。

このとき甘みを多く入れるとピンクの色が消えてしまいます。効果は変わらないのですが、やはり見た目がきれいな方がいいので、飲む時に入れるようにしましょう。

夏の日当たりで頭がクラクラしたり、農作業などで疲れても、このイタドリジュースを飲めば解消できます。解熱剤になりますし、インフルエンザなどのウイルスにも有効性が認められたと報告されているそうです。また、血糖値降下、健胃、利尿、消化不良、便秘、夜尿症、膀胱炎、風邪などにも効果があります。

イタドリが伸びて成長している場合は、下の方が硬くなっていることが多いので、簡単に手で折れる部分を使用してください。

近年は春先から最高気温が℃近い時があります。朝晩の寒暖差が大きいと体が疲れやすくなります。疲労回復効果が高いイタドリジュースを使って、元気に乗り切りましょう!

村上光太郎「薬草を食べる」より

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