2021.09.15 新着情報

飛騨の薬草を学ぶ教養講座 「キンモクセイ」【広報ひだ2021年9月号掲載】

街を歩いていて、風に乗ってキンモクセイの良い香りが漂うと思わずそちらを振り返ってしまいます。

毎年この時期、楽しみにしている香りのひとつです。昔はキンモクセイといえばトイレの芳香剤の代表格だったので、今でもイメージが良くない人が多いのですが、自然のキンモクセイの花の数軒隣くらいまで漂う甘い香りは、いつまでもそこにいたくなるような気持ちにさせてくれます。そんなキンモクセイは空気の汚いところでは花をつけなくなるそうです。この花の香りがしたら空気が綺麗なのだと思えますね。

キンモクセイの花は、そのままはもちろん、乾燥しても良い香りがします。そのため中国では桂花茶というお茶になっています。また、台湾から花を麦芽糖に漬け込んだ甘味料をもらったことがあります。どちらもこの良い香りをうまく利用していますね。

このキンモクセイの小さくかわいらしい花は時期が経つと落ちて、まるで雪の粒のように散らばるのですが、花を活用するなら樹に残っているうちに採取しましょう。香りが強く残ります。

キンモクセイの花には芳香性健胃、精神安定作用があり、胃炎、腸炎、低血圧、頭痛、不眠に効果があります。花を氷砂糖と一緒にホワイトリカーに漬けてみましたが、香り高い美味しいお酒ができました。毎晩少しずつ飲んでいると疲れが取れ、気持ちが落ち着きます。

枝葉は乾燥させて浴湯料とすると、神経痛、リウマチ、筋肉痛に効果があり、その際に花も一緒に風呂に入れるとリラックスできていいですね。

効 能:芳香性健胃、精神安定、不眠など

採取先:市街地など

村上光太郎「薬草療法ハンドブック」より

※ひだ森のめぐみでは、薬草の乾燥・粉末加工サービスを始めました。これを機会にぜひご利用ください。

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【お問い合わせ先】ひだ森のめぐみ 電話:0577-73-3400

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