小さな頃から動物が好きで、動物と触れ合える仕事がしたいと考えていました。当時は小動物が好きだったのですが、ふとした時に高校の先生から酪農を勧められて、牛の魅力と出会い、畜産の仕事に興味を持ったことが現職に就くきっかけになりました。まさか自分が大きな牛を扱う仕事に就くとは思ってもみませんでした(笑)今は、繁殖と保育の仕事に関わらせていただいているのですが、命の誕生の瞬間に立ち会えた時など、他の仕事では感じられない大きな喜びを感じる瞬間があります。正直なところ牛に苦手意識がありましたけど、お世話をしているうちに可愛さが勝って、全然気にならなくなりました(笑)
飛騨地域は畜産業の盛んな地域なので、高い技術を持った獣医さんや農家さんがたくさん活躍されています。大きな農場さんの話を聞けることや、学校では学べなかった現場での知識を学べることは、大きな産地ならではの特徴だと思います。畜産の仕事は、常に命を相手にする仕事です。現場では日々様々な問題に対処することが求められます。仕事を人任せにせず、常に自分自身で深く学びたいという向上心があれば、この地域は、色々な事を学ぶキッカケがたくさんあるすごく働きがいのある地域だと思います。
私たちの仕事は、毎日、生き物と向き合う仕事です。特に仔牛は弱くて繊細です。命を扱う現場では、ただただ教えられたことだけをやっていては足りなくて、自発的に考えること、常に目の前の命に関心をもって接することが求められます。仔牛の異変に気がついてあげられなかったことで、死んでしまうことだってありえます。辛く苦しいことも少なくありませんが、その分、他の仕事にはない喜びを強く感じられる仕事だと思います。力仕事が多い仕事のイメージもあるかと思いますが、いまは機械化が進んでいるので、女性でも男性と同じように働く事ができます。特に仔牛の授乳や保育などの繊細な作業には、細かな気配りが必要ですので女性が活躍できる仕事だと思います。